amicaの色いろ che colore...?
芦屋のフラワーアトリエamica flowersの日々。
Category: 私のこと
霧島への旅(本編)
2012/09/19 Wed.
旅の朝は早起き、
7時過ぎの飛行機に乗って約1時間、鹿児島空港に到着。
遠いご先祖様の西郷さんの銅像にあいさつをし、
人懐っこいレンタカー屋のおじさんに手続きをしてもらい、霧島へ。
10時には湯けむりの里で硫黄の香りに包まれていました。
今回の旅、
目的はふたつ、
ひとつめは後半にゆっくり書きますが、
ふたつめは神が宿るような清い森で深呼吸をすること、
伊勢神宮に行くのもいいなと思っていました。
霧島の観光案内所で、気ままに行き先を決めることに。
霧島神宮が、由緒正しき神様を祀ったパワースポットとのお話、
お伊勢さんに行きたかった私はまず目指しました。
深い森の中の、赤く美しい鳥居、
苔むした石の手水舎、
ここは天孫降臨の地。
境内を散策すると、湧き水が滔々と流れる川があり、
彼岸花や、カラスウリの花や実が見られました。
(野生のカラスウリは初めてで感激)
ここは春に坂本龍馬とおりょうさんが新婚旅行で立ち寄ったそうです。






湧き水は、なんて心洗われるものだろう。。。
ずっと見ていても飽きない透明感と清涼感。
そういえば昔、新幹線を途中下車して、柿田川を見に行ったことがありました。
霊峰近くに湧き水あり、ここのは高千穂の峰からの水でしょうか。
霧島の七不思議もゆっくり散策して、
そして、たっぷり深呼吸をして、
すっかり浄化され、霧島神宮をあとにしました。
美味しい神話豚(霧島ブランドの豚)のランチを済ませ、
ちょっと早めだけれど、楽しみなお宿へ!
大事な目的には、温泉に入る、というのもありました。
お宿は「旅行人山荘」。
GWの、ヒメノさんの温泉浸かりたおしツー、の中で気になっていたお宿でもあり、
今回霧島への旅のキッカケになっている、
椿さんご夫妻のオススメのお宿でもあります。
この、見渡す限り、森の風景、
その中で柔らかい水晶のようなお湯に包まれて、
鳥の声を聞いて過ごしました。

本当に、温泉はもちろん、素晴らしいお宿。。。
ホスピタリティが隅々に感じられる、知的な空気漂う場所、
宿泊のお客さんも上品で、大勢泊まっているのに騒がしくないという。。。
教えてくださった皆さんに感謝です。
私の、大事な場所になりました。
夜には満天の星の下、
涼しげなセミの声とコオロギの合唱を聴きました。
翌朝、
心も体もリフレッシュし、
清々しく霧島アートの森へ向かいました。
今回の旅の目的でもある、
椿昇さんの展覧会へ。

何か圧倒的に強いものに触れたい、
それが、今回の旅の一番の目的、
それは霧島神宮でも叶えられました。
そして、それ以上に、
椿昇さんの作品に、
しっかりと強く応えていただきました。
最初に、独特の緊張感とスケール感をただよわせて、
白い「MOONWALKER」が佇んでいました。
何度も写真などで見たはずの作品が、
全く別の、体温を持った存在感で訴えかけてきました。
やはり、実物を、自分の目玉で見ることが、こんなにも確かなことなんだ、と。
来て良かった、、、! そう強く思いました。
どの作品も、どの作品も、
細部から、全体から、エネルギーがほとばしっていて、
渾身の力が込められているのがビリビリと伝わってくる、
毒っぽさもただよう、
そこに圧倒されながらも、
その中に、何か、愛嬌に似た楽しさが感じられる、
パワフルでチャーミングな作品群。
(画像はポスターにもなったAesthetics Pollution :金沢21世紀美術館蔵)

ほとんどの作品はとても大きく、
何もないところから始まっているとは信じられないほどの存在感。
一つの線で始まるスケッチであったり、精密な試作品があったり、
そこから、ひとの手で少しずつ形になっていく、
近くで見る作品には、体温や生々しい強い命が宿っているようでした。
「METAPOLICE」という作品、
たくさんの目が、まっすぐ前をみて、つぶって、を、
波が寄せて返すように、ザーッという音を立てて繰り返す作品。
無表情な目と、淡々と見つめ合っていると、
真実や、自分の奥底の心理、俯瞰でみたときの自分の存在感など、
色々なものが時空を超えていくように混ざり合い、
縛られていたものから解き放たれ、軽やかに、
大きな自由を手にしたような感覚になりました。

椿昇さんの展示会場を出て、
霧島アートの森の、広い敷地の中の展示作品も見て回りました。
緑の中で作品を体感できる、素晴らしい美術館。
椿昇さんの作品も、
霧島神宮も、
圧倒的な存在感でありながら、
威圧することなく、
エネルギーを惜しみなく与えてくれて、
心身のありようを整えてくれました。
こころから、深く、感謝。
美味しい空気、美味しい水、大きな森、
温泉も、鳥の声も、草花も、
そして現地の人の温かさにも大いに癒されました。
旅を仕事にしている人がいつも「九州は人が温かい」と。
今回で実感しました。
霧島の旅、
最上級のデトックス。
生き返った気分。
これからは、
新しい扉もどんどん開いて、
命のかぎり、渾身の作品を、楽しく、私なりに作っていこう。
さて、
素人のワタクシの個人的な感想ではない、
学芸員の前野耕一さんの解説つきで、
椿昇さんの作品がご覧になれます。
「"PreHistoric_PH" 椿昇展」(前野耕一さんの解説つきの動画)
最後に、遠いご先祖の西郷さんの言葉を。
人を相手にせず、天を相手にせよ。
天を相手にして、己れを尽くして人をとがめず、
我が誠の足らざるを尋ぬべし。 (西郷隆盛)
九州、ほんと素晴らしい・・・・・amica site

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Category: 私のこと
霧島への旅(前フリ・・・)
2012/09/16 Sun.
今年の春からか、
ふとしたキッカケで、
ずうっと、頭の中で整理がつかないことがあり、
モヤモヤとした日が続いていました。
そして、忘れていたはずの、
高校生のときのシーンが重なりました。
朝、近所の友だちとバタバタ準備をして、自転車でギリギリに出発。
一台の自転車、漕ぐのは私、友人は後ろに、二人乗り。
(二人乗りもありだった時代。。。)
高校まではゆるやかな上り坂を7,8分、
友人を乗せて一生懸命息を切らして漕ぐ私。
高校の正門が見えたとたん、
朝の定時のお決まりで、ガラガラと重いゲートが閉まり始めている。
これで締め出されると遅刻者扱い、
さらに急いで漕ぐ私。
が、ゲートが閉まるスピートが早く、急ぐ学生たちもそこに集中して混雑、
どうしよう、と思ったそのとき、
友人が後ろから降りて走り、自分だけゲートの隙間に滑り込んだ。
自転車が通る隙間はもうなくて、私はゲートの外に残された。
少しバツの悪そうな微妙な笑顔を見せたあと、彼女は校舎へ走って行った。
この話をどう見るか、人によって様々だと思う。
ちゃっかりとした憎めないキャラクターの子に拍手を送るか、
ズルイなあ、と思うか、私のことをドン臭いなあ、と思うか。。。
またはこれは偶然の、なんてことないシーンに思うか。
ただ、この立場が逆で、私が後ろに乗ってたとしたら、
ひとりでゲートを越えることはためらったと思う。
こんな話を思い出して、
今の自分がそのときとほとんど変わっていないことに愕然とする。
いまさら、その友人のような別人格になるのはカンタンではない、
自分のどこを探しても、我先に、という精神はない。
とはいえ、のんびりしていられる時代でもない。
その話から生ぶべきことは、
早く身支度をすること、次の準備をしておくこと。
そして、自分の人生は自分が主役であるということを、自覚すること。
当時は友人に腹を立てたけれど、
その生き方は間違っていないし、清々しいとさえ思う。
彼女は、自分のハッピーを最優先し、いつも陽気で、人に好かれる。
さてせっかく思い出した話、
学びのタネにして、モヤモヤを晴らすキッカケにしようと。
思いがけず、ウン十年も経って、ようやく消化するという驚き。
自分自身を見つめ直したい、
そして、とにかく、圧倒的に強いものに触れたい、
緑の中で、深く、ゆっくりと呼吸したい、
そう思い立って、
霧島への旅に出ることにしました。
(つづく)
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Category: 芦屋について
芦屋川散歩
2012/09/06 Thu.
8月が終わり、
秋の気配が少しずつ、
朝の空が特にそう思わせてくれます。
見事なウロコ雲。

最近は芦屋川の早朝散歩を日課にしているので、
なおのこと、季節の変化を細やかに感じることができます。
今までこの街に住んで8年ほど、
気持ちに余裕がなかったのか地元を散歩することが少なかったので、
改めてそのすばらしさを堪能する今日このごろ。
芦屋川へはこのみどりのトンネルを抜けるとすぐ、です。
5月には、藤の花が楽しめるでしょう。

芦屋川、静かにせせらぎを楽しむには6時まで、
というのも両側の道路はバスも通るので、やはり早起きに限ります。
鳩と、のんびり一緒に。

雨上がりには石垣の草がみずみずしく色あざやかに。
なぜか雑草とは思えない美しいものがほとんど。
もしかしてお手入れが行き届いているのかもしれません。

川の中には実は魚がいっぱい!
体長30センチくらいもありそうな、イキのいいのが群れで何箇所にも。
雨上がりには釣りに来ていた人もいました。
(ただ・・・多分禁止されてるかと)

そして水辺の昆虫たち、
黒い羽のトンボがたくさん飛び交っています。
日本ではハグロトンボですが、英名はEbony jewelwing、
なんとステキな名前、宝石のようなエメラルドグリーンの身体をしています。
そして止まって、ときどき羽根を広げます。



今まで朝はとにかく苦手でしたが、
ちょっとしたキッカケで、習慣を変えてみました。
早起きして、
季節の息吹を吸い込んで、
思考をめぐらして、
身体を活性化して。
さて、いつもの道にはいつも会うねこがいます。
ゴロゴロ言いながら寄ってくるので少しジャレてみる。
(このあと、お腹をぜーんぶ見せてくれました、笑)

住むほどに芦屋の美しさを知り、
愛着が湧き、その奥深さをまたさらに知る、
景色も四季折々、飽きることがない。
最近「食」という面でも芦屋の凄さをまた改めて知りました。
その話はまた。

9月21日発売の25ansウエディングにウエディングブーケ4点が掲載されます。
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